挑戦の象徴として生まれたフラグシップクーペ

挑戦の象徴として生まれた
フラグシップクーペ

佐藤恒治

Lexus International
常務理事兼チーフエンジニア

今までの延長線上で仕事をしていたら、
このクルマはつくれなかった

2012年1月のデトロイトショーで、ある一台がセンセーションを巻き起こした。そのクルマの名は、LF-LC。レクサスの未来像を表現したデザインスタディモデルだ。大胆かつ美しいデザインは、世界中の業界関係者やマスコミ、クルマ好きから称賛され、フラッグシップクーペ、LCとして開発が動き出す。開発責任者の佐藤恒治氏は、当時をこう振り返る。
「LF-LCはあくまでデザインスタディ。市販化を考えていませんでした。でも実際、ショーに出すと予想以上の反響があり、多くの方々から『市販化して欲しい』という声をいただきました。その声にも後押しされて(当時のレクサス チーフ・ブランディング・オフィサーである)豊田章男が『よし、やろう!』と、市販化に向けて舵を切ります。私たち開発陣もみんな興奮しましたね。ちょうどその頃、レクサスは2011年のGSから始まった"ニューチャプター"というブランド改革を進めており、レクサスをもっとエモーショナルに変えていきたいという思いが強くありましたから。LCは、そうした挑戦の象徴でもあったのです」

佐藤恒治01

世界のプレミアムブランドの多くは、すでにブランドを象徴するような素晴らしいクーペを持っていた。佐藤氏に課せられたのは、それらとは異なる唯一無二の存在だ。他のなにものにも似てないフラッグシップクーペを市販化する道のりは、文字通り茨の道だった。
「そもそもLF-LCは、メカニズムとの関係があまり押さえられていませんでした。実際、サスペンションは収まらないし、エンジンすら載らない。一応、当時の制約のなかで発砲スチールを使って1分の1スケールで再現してみましたが、できあがったのは、タイヤが小さく、ぼってりとしていて、LF-LCのイメージには程遠いデザイン。しかも開発期間が通常のプロジェクトより1年も短いとあって、LF-LCのイメージを市販車として再現するのは、無理だと思いましたね。一方でトップから、こう発破をかけられました。『できないから、やるんだろ』…と。『それがレクサスを変えるということ。本当にカッコよくて、お客様にワクワクしていただけるクルマをつくるために、まずは制約を一旦外してみろ』…と。確かに今までの延長線上で仕事をしていたら、このクルマは絶対につくれませんでした。それまでもレクサスは、どのクルマも全力でつくってきているわけですから。従来通りのやり方では、レクサスを大きく変えられるはずがないんです」

内に秘めた力感がなければ、本当の美しさは描き出せない

LCの市販化に向けて、クルマの土台となるプラットフォームをイチから開発。クルマづくりのプロセスそのものをがらり変えたと佐藤氏は説明する。
「社内の承認会議の通し方だったり、開発の進め方だったり、仕事の進め方自体を根本的に変えました。シャシー設計を例にすると、まずエンジニアはサスペンションの性能を一番にして考えます。デザインのことは二の次。性能ありきで進めていくので、デザイナーが出してくるデザイン案と折り合わないことが多い。だから摺り合わせて、時間をかけてお互いの合意点を探していくのです。でもLCは違う。『この美しいデザインを再現しよう』というのが最大のタスクになっているから、チーム全員がそこに向かって考えるようになり、シャシー設計のエンジニアも、その美しいデザインに合わせてサスペンションを設計するようになるんです。ただ、開発の仕組みを変えたからといって、実現のための特効薬なんてものはありません。地道な改良をひたすら一歩一歩進めていくだけ。それも圧倒的な密度で。失敗を何度も繰り返すなかで、前に進む力となるのは、やはり"世界が驚く美しいクーペを出そう"という強烈な思い。アポロ計画ではありませが、まず目標をバーンと高いところに持ってきて、そこに向かってチーム全員が我武者羅になって頑張る、というやり方ですね」

さらにこう続ける。
「私は美しさには理由があると思っています。動物にしろ、自然にしろ、美しさの本質というのは機能や必然のうえに成り立っているのだと思うんですよね。クルマも同じ。ぱっと見て、FRのスポーツカーになんとなく魅力を感じてしまうのは、ノーズがすーっと長くて、キャビンがちょっと後ろにあって、タイヤが四隅にあって、リアタイヤからぐっと力が地面に伝わり前に押し出される、そんなエネルギーを感じるからだと思うんです。つまりパフォーマンスを無意識に感じるから。内に秘めた力感がなければ、本当の美しさは描き出せないんです。だからエンジニアの視点というのはやっぱり重要で、運動性能を高めるためにエンジンを車両中央に近づけたり、前後オーバーハングを切り詰めて四隅を軽くしたり、いわゆる慣性モーメントを小さくするなどして基本パッケージングを煮詰めていくと、デザイナーがやりたかったLF-LCのデザインとシンクロしていくんです」

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